英検 受験方針と実績

当学院では、開校以来、英検(=実用英語技能検定)を英語力の客観的な評価として活用しています(全員受験しなければならないというわけではありません)。そして、小1で5級(中1終了相当)や小3で3級(中3終了相当)をはじめ、帰国者ではない生徒が週1回の学習でどんどん高い成果をあげています。ごく少人数のクラスでネイティヴ講師とのコミュニケーションも重視した独自のプログラムのため、試験を目的にした詰め込み教育を行う必要もなく生徒本人にとっては大きな自信となる成果が得られているのです。また、リスニングについては、どの級の受験者もほとんど教える必要がない(初めての生徒には問題形式については教えますが)、ということも付け加えておきましょう。独自の対話式学習法によって、活きた英語から「相手の意図をくみ取る」というコミュニケーションの本質を成す技能が文法・語彙等の知識と相乗され本物の力をつくっているのです。

最近1年間の英検合格実績から

中学生の2級合格者 :中3:3名、中2:2名、※小6:1名
中学生の準2級合格者 :中3:2名、中2:2名、中1:1名、※小6:1名
小学生の3級合格者 :小5:2名、小6:5名
小学生の4級合格者 :小4:3名、小5:7名、他多数
小学生の5級合格者 :小2:5名、小3:15名、他多数
英検は文部科学省認定・実用英語技能検定。2級は高校卒業、3級が中学卒業、5級が中学初級に相当。
英検は、一人ひとりの成果を確認する機会として希望者のみ受験。また、客観評価を保証するため外部公式会場で受験しています。

〈受験方針は〉

まず第一に、英検は決して目的ではなく、あくまで客観的な評価の一方法であるとの位置づけを守っています。ナタリス・メソッドは、対話によるコミュニケーションを重視した教授法で、同時に生徒一人ひとりが外国語としての英語を理解し習熟しながら進んでいくことに注力する方法です。その途中段階でのわかりやすい評価を外部基準で行うというのが英検の位置づけです。これは「教育」を掲げるものとして必須の要件でもあると考えています。そのため、英検の準会場指定を取ることなく、全員一般受験者として外部公会場で受験していただいています。評価のための客観性を維持するためと、生徒本人には様々な意味でよい「経験」をしてもらうためです。

第二に、生徒の意欲づけに、つまり、学習者のプラスになるものは何でも活用しようということです。語学の学習は時間がかかるものですので、合格することで生徒本人が自信と達成感を得て学習意欲を高められ、保護者の方々にも納得していただければ、さらに先ヘと伸びていけます。また、英検が逆にプレッシャーになっては本末転倒ですので、決して生徒全員に英検受検を強制することはありません。ご家庭の方針もうかがった上で、希望者だけが受ければよいことになっています。受検されない場合、上記の評価に関しては、通常のクラスの中で英検と同じか同レベルの問題を行う時期を設けることで対応しています。

もう一つ英検をお勧めする理由が、方針というよりは、教授法の上からもあります。小さいうちから楽しく、経験を重視しながら英語を学んでいると、「こんな場面では、こう言うんだ」といった感覚的なものはどんどん育つのですが、当然ながらテストですべて正解できるようなレベルでの正確さや確実性、網羅性等は要求されません。しかし、学習進度が、英語の基本構造について一巡し何回かおさらいを終えるところまできたら、いったんそれまでの内容を定着させることが必要になります。そうしないと、次のより高度な要素がスムーズに導入できないのです。少し階段を登ったら、到達した高さを確保し、もうそこより下には落ちないようにできる踊り場があったほうがよいのです。そんな踊り場の最初のものが、だいたい公立の中1終了相当で、それが英検5級に該当します。その後は、一文レベルから文章へと進み、段階化された語彙と英語独特の文法要素を加えてより精密な運用へと分け入っていく各段階毎に、ほぼ適当なところで4級以降の各級が用意されています。ある程度進んだら、いったんそれまでの内容を固めてから次に進む。そんな各段階のまとめとして、英検はちょうどよい設定となっているのです。

〈受検の目安は〉

英検は、「ある段階まで進んできたら受けてみたほうがよいもの」という程度に考えていただくのが適当です。特に、小学生までは、英語を始める時期も当学院に入会されるまでの経験も様々ですから、一律に目標化するようなことはしていません。「あまり早くからテストなど受けたせたくない…」とお考えの方もいやな思いをされるようなことは決してありませんし、受検しない小学生で、中2,中3内容を既に終了して会話も読解などの分野も順調に力を伸ばしている生徒は決して少数派ではありません。

【小学生】

小学生の場合、外部試験を有効に活用するためには本人がすすんで受けてみようという意思が非常に重要です。また、特に低学年では、抽象的思考力などの国語力の占める比重も大きくなりますので、当学院では一律にお勧めはしていません。急に受けてみたくなったといった場合には、夏期・冬期の集中講座等もありますので、まずはご相談ください。(英検は年3回6・10・1月に実施されます) 

例えば、幼児期から当学院でお預かりしてきた小学生なら、抽象的な思考力が著しく伸びてくる2,3年生頃に5級を受検しはじめます。難しい用語は用いませんが、「三単現」というような概念の理解や、ルールや法則を自分の中に取り込んで初めて出会う文に適用する、といったことができるようになるのには、普通はこの程度の小学校での学習経験が望まれます。そこでさらに、試験を受けてみようという気持ちの準備が伴うまで待ってあげることも大切です。英検は、決してゴールではないので、早さを競う必要などまったくありません。

もちろん、はじめて英語に出会う小学生(5,6年生も含め)もたくさんいらっしゃいます。その場合も、英語を身につける道筋はかわりませんから、一定のレベルに達したら受検をお勧めしています。ただし、高学年であれば理解力や上記の抽象概念の操作などの力があるので、それだけ進み方も早くなります。小さい頃から学び続けてきた人たちのもっている“感覚”は簡単には養成できませんが、ルールの適用能力などは後から伸びてくるものなので、英検のようなテストに対してはその力で補って対処していくことができるのです。

【合格後は】

5級に合格した、または、受検しなくても合格相当の力がついた生徒たちは、中1用の教科書も教材に加え、数ヶ月から半年位で一気に読み切ってしまいます。週に1回50分だけ英語を習っている小学生が、中学生の教科書をスラスラ読めることは当学院ではごく普通の光景です。その段階で十分に時間をかけて本格的な文章の読みへと導入しながら、同時に、不定詞や比較級など、より細かな文法要素も学び始めます。そうして、4級、3級と再び英検で評価しながら、総合的な英語力を身につけていくのです。この段階の生徒はまた、マークシート式の選択問題である英検では要求していない「書き」の要素もしっかり学習します。いっそうの正確さを身につける必要があるためです。(それは同時に、中学校以降の学校=受験型のテストにも対応できる準備にもなります。)楽しい英会話からはじめて、対話によるコミュニケーション重視の方法で英語を使う経験を蓄積しながら、やがては高い学力にも自然に結実させていく、この部分のノウハウこそこれまでの英語教育を画期的に変えていくナタリス・メソッドの存在意義だと自負しています。

【中学入試と英検】

中学入試を予定される方には、受験準備で忙しくなる5年生末頃までに、長文読解力まで備える3級レベル(中学終了相当)までをめざすことをお勧めしています。1年以上のブランクがあっても力が落ちにくく、中学入学後は英語を成績の切り札にできるようになるための近道なのです。結果としては3級でなくてもよいのですが、要は文章単位で読み取れることです。小学生のうちに、ひとかたまりの英文が自力で読め、その内容についての英語での質問に英語で答えられる力、これが決め手です。

【中学生以降】

難関の入試を突破して、レベルの高い学校に入ればそれだけ、入学後の競争は厳しく、その中でもっとも差が出るのが英語だと言われています。中高一貫の進学校はほとんど中2終了前後には公立でいう高校レベルに入ります。その進度ゆえに、スタート時の差は埋めがたいものがあります。幼児・小学生から習ってきた英語の力がそこで十分に発揮されない程度のものならば、我が子に本当に時間と労力をかけさせる価値があるとはいえないのではないでしょうか。当学院には、有名進学校のトップクラスの生徒たちや同等の高校をめざす生徒たちが学ぶ英語力完成のための(大学受験や留学準備まで到達できる)コースまでがすべてひとつながりで完備されています。まったく無駄なく自然に幼児・小学生からの英語学習が将来を左右する英語力へとつながっていくのです。ちなみに、そのようなコースで学習している中学生たちは、英検の準備はまったくすることなく(実力試しとして受検し)準2級や2級に合格しています。

【児童英検、その他の検定について】

筆者は、児童英検の立ち上げ前の外部モニターに関わったり、市販用教材開発のために、国連英検なども含めほとんど全ての子ども向け英語検定を調査研究した経験があります。その後もそれぞれの改訂状況や最近はTOEIC BRIDGE等も注視してきました。(TOEICについては教材類を多数出版して活躍中の専門家の先生方と当学院オリジナルのコースやプログラムを開発しています。)ただここでは、ナタリス学院の生徒には、幼児も含め、児童英検類はお勧めしていないということをお伝えしておきます。たとえば、小学生なら低学年から通常のいわゆる英検の5級が十分合格できますし、しかもリスニングについてはほとんど教える必要がないほどなのです。簡単なリスニング問題だけで構成されている児童英検類では、評価基準としては易しすぎます。まして幼児の場合には、その必要性とプレッシャーの大きさを秤にかければ、わざわざ受けることをお勧めする気持ちにはなれません。